【EV】米EV優遇、日本が見直し要求　「有志国連携に反する」

8月に成立した米インフレ抑制法は北米で生産したEVを税制面で優遇する。車載バッテリーに使う重要鉱物の一定割合を米国や自由貿易協定（FTA）締結国から調達する要件もある。日本メーカーの米国での販売に影響するとの懸念が広がっていた。

意見書は①北米地域以外からの輸入完成車が税控除の適用除外となったこと②バッテリー材料の調達・加工要件が米国または米国のFTA締結国に狭く限定されていること③バッテリー部品の北米での製造・組み立て要件が導入されたこと――の3点に懸念を示した。日本メーカーのEVも優遇を受けられるよう求めた。

日本製などの排除につながる仕組みについて「有志国との連携で強じんなサプライチェーン（供給網）を目指す戦略と整合的ではない」と強調した。自国を含め特定国・地域を優遇する姿勢が投資を遠ざけ、米国の雇用に悪影響を及ぼす可能性にもふれた。

米財務省は10月5日から意見を公募していた。日本政府は11月4日付で意見書を提出した。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA050ZS0V01C22A1000000/