【EV】BYD、小型EVを9月20日に国内で発売　航続距離476キロ

日本市場に合わせて機械式駐車場を使えるように高さを調整し、安全機能の追加もした。「高齢者が運転することが多い市場」として、ペダル踏み間違いで加速することを抑制する「誤発進抑制システム」を付けた。

すでに販売している多目的スポーツ車（SUV）のEV「ATTO3（アットスリー）」（440万円から）より安くするとみられるが、安全機能にはこだわる。車内に人が残ったまま鍵をかけると、ミリ波レーダーで生体を検出して音と光で車外に知らせる「幼児置き去り検知」の機能も付けた。

外観は、2本のラインを入れることでイルカが海面から飛び出してくる躍動感を表現し、内装ではイルカの背びれをモチーフにしたドアノブなど遊び心を取り入れた。方向指示器や車の電源を入れる際、イルカの鳴き声や海を表現した音を出せるようにする機能もある。

マーケティング部の遠藤友昭部長は「ドルフィンは一般的な機械式駐車場に入れられることから都会の集合住宅に住む人、小型で小回りがきくことから地方での2台目需要など幅広い要望に応えられるのでは」と話した。

BYDは2023年2月に国内1号店を開業し、25年末までに100店舗以上を設置するとしている。23年後半にEVセダン「SEAL（シール）」を発売することも発表している。遠藤部長は今後の見通しについて「車種を増やすかどうかはまだ決まっていない。顧客の要望に合わせて決めていく」と話した。
2023年9月1日 10:00
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC301580Q3A830C2000000/