【IT】ゲイツ氏のMicrosoft取締役退任、不倫影響か　米報道

報道によれば、マイクロソフトはゲイツ氏と複数年にわたり性的関係を持ったとする女性エンジニアの告発をうけ、19年に法律事務所を雇って調査を始めた。その過程で一部の取締役は、ゲイツ氏が取締役を続けるべきではないと判断していたという。ゲイツ氏は社内調査が完了する前に退任したとしている。

一方、ゲイツ氏の広報担当者は「20年前に不倫関係にあったが、友好的に終わった」と述べているという。取締役の退任はビル&メリンダ・ゲイツ財団での慈善事業に充てる時間を増やすためで、不倫とは無関係としている。ゲイツ氏はマイクロソフトの取締役退任に合わせ、米バークシャー・ハザウェイの取締役からも退いている。

ゲイツ氏は5月はじめに妻のメリンダさんとの離婚を発表した。27年に及ぶ結婚生活だったが、メリンダさんは離婚申請書で「修復不可能なほど壊れている」と述べていた。何がきっかけとなったか詳細は明らかにしていない。獄中で死亡した性犯罪者ジェフリー・エプスタイン氏との交友関係を懸念したとの報道もある。

ゲイツ氏は1975年にマイクロソフトを共同創業し、世界屈指のIT（情報技術）企業に育てた。2000年まで最高経営責任者（CEO）を、14年まで会長を務めていた。現在もサティア・ナデラCEOの技術顧問を続けている。マイクロソフトと財団にコメントを申し込んだが、回答は得られていない。

米国では合意の有無にかかわらず、上司と部下の恋愛を禁じている企業が少なくない。
2021年5月17日 9:38
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN170PM0X10C21A5000000/