「長生きして待ってるわ」…名古屋の地下街「メイチカ」、来月末で休業

　名古屋駅東口の地下街「メイチカ」の各店舗が、３月末で営業を休止することになった。リニア中央新幹線開業に向けて地上の駅前広場で進む再整備に伴い、地下街の空調設備を更新する必要があるためといい、営業が再開されるのは２０２６年度になる見通し。

　管理する名古屋交通開発機構によると、メイチカは名古屋市営地下鉄東山線の名古屋―栄町（現・栄）間の開通に合わせ、１９５７年に開業。約３０００平方メートルの敷地に約２０店が軒を連ね、エビフライのサンドイッチで知られる喫茶店「コンパル」や老舗和菓子店「両口屋是清」なども出店している。

　地下街では天井や床、設備の老朽化が進んでおり、休業中にはこれらの改修も行う予定だ。２６年度に再開される際には、同機構が新たにメイチカに入る店舗を募集し、選定するという。

　コンパルの担当者は「新幹線の利用客など県外から訪れる人も多く、名古屋の喫茶文化を発信できたと思う」と述べ、改修後には再び出店したいとの意向を示した。開業当初からメイチカの店舗に通っているという同市中村区の女性（８５）は「休止中、行くところに困ってしまう。長生きして、店が戻るのを待ちます」と語った。

https://www.yomiuri.co.jp/economy/20230205-OYT1T50057/