【中国経済】中国が半導体業界の汚職調査開始、国産化難航に不満－関係者

中国指導部の間で、米国製に代わる国産半導体の開発が長年難航する状況への不満が高まっており、国内半導体メーカーへの資金配分で中心的な役割を果たしてきた国家基金を主な対象とする汚職調査に発展した。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

　　ここ10年にわたり半導体業界に巨額の資金を投入してきた中国政府だが、画期的な成果を得るには至らず、政府高官は怒りをあらわにしている。政権トップの考えに詳しい関係者がセンシティブな情報だとして匿名を条件に語った。一方で、米政府は半導体を巡る対中規制を強化し、テクノロジー面での野心の封じ込めに成功しているとも関係者は指摘した。

習近平氏（2019年）Photographer : Justin Chin/Bloomberg

　　長年にわたり最高水準の公的支援を受けてきた半導体業界は、調査開始に衝撃を受けている。習近平政権は技術での欧米依存を脱しようと国内に半導体産業を育成するため1000億ドル（約13兆5000億円）余りを投じてきた。調査対象となっているのは、「国家集成電路産業投資基金」で、業界内では「大基金」として知られている。同基金の丁文武総裁が調べを受けているという。

　　2014年に創設された同基金は約450億ドルの資本を確保し、中芯国際集成電路製造（ＳＭＩＣ）など多数の中国企業を支援。ただ、表舞台に出ることは少なく、投資基準も一般の目に触れることはないため、説明責任を欠いているとみるアナリストもいる。

　　国務院新聞弁公室にファクスで問い合わせたが、返答はなかった。

原題：China Corruption Probes Stem From Anger Over Failed Chip Plans　（抜粋）
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-08-09/china-corruption-probes-stem-from-anger-over-failed-chip-plans

2022年8月9日 13:57 JST 更新日時 2022年8月9日 15:31 JST
Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-08-09/RGBZACT1UM0X01

「共産党主導で中国国内企業に対して大規模な資金投入を行ってきた結果、SMICを始めとしたハイテク企業が潤沢な研究資金を元に廉価な製品を世界に輸出してきたわけであるが、ここにきてそれらの投資規模に比例して結果が得られていないのはないかと疑義を持たれた挙げ句にそれらの企業に共産党から調査が入る」

というところが気になりました。それ以前にも共産党はIT企業に対して締付けを強化して企業経営者に罰則を加えるなどやってきましたから、今度は半導体関連企業にその矛先が向いたことになるわけです。
恐らく並行して「研究開発費と称して資金を受け取っていながらしかるべくところに資本投下せず私腹を肥やしていた」事例も実際にあったでしょうから、探られると本当に痛い脇腹を擦られることになります。

これは勘ぐると本当に色々妄想がはかどりますね。